導入
売上などの重要指標を定点観測するダッシュボードの作成において、前月比/前年同月比を可視化することは、傾向把握や業績評価において一般的かつ基礎的なことだと思います。
色々な表現方法や計算式の実装方法があると思いますが、個人的にはScore Cardの形式で単に比や各月の数字を表示する、またはBullet Chartの形式で大小比較を可視化する形式を多く見かけます。
ただし各月の数字を拾い上げ可視化した場合、例えばその前後の月でどうだったのか、傾向はどうだっかなど、時系列推移の要素を失う懸念があります。
それを補完するために、線グラフや棒グラフを同じダッシュボード上に配置するデザインがよく使われるように思います。
例: Tableau PublicでDashboardを検索した結果
このお題では月次売上に関するダッシュボードを念頭に、対象月の売上やその前月比/前年同月比を計算し可視化することと同時に、線グラフ上で明示的に前月比/前年同月比に使用する月を表示してみましょう。
この問題は点線の描画のため2023.2以上のバージョン利用を推奨します。
また類似の内容を Q10 BANを表計算で作る でも扱いました。こちらもご興味あればご覧ください。
問題Workbook
(クリックしてTableau Publicに移動)
解答要件
Basic
- ダッシュボードサイズ: 800 x 400 px
- シート数: 2以下
- 月次売上を表示し、また前月比/前年同月比の基準とする年月をパラメータで選択できるようにする。ただし：
- パラメータの表示年月は降順で表示されるようにする。
- パラメータにはダッシュボード表示日から過去12か月の年月のみ入るようにする。
- 例えば2023年10月中に表示した場合は、2022年10月～2023年9月がパラメータの値として選択できるようにする。
- この要件の意図は以下の通りです：
- パラメータで選択できる値が動的に変更されるようにする。
- データ中の全ての年月を選択肢に入れるのではなく、必要と想定される値だけ選択肢に入るようにする。
- この要件の意図は以下の通りです：
- 例えば2023年10月中に表示した場合は、2022年10月～2023年9月がパラメータの値として選択できるようにする。
- 選択された年月の売上、前月比、前年同月比を表示する。
- 選択された年月を含む、16か月分の売上の線グラフを作成する。
- 線グラフ上で、以下2つの点線を表示する。
- 選択された月と前月を結ぶ点線（濃いグレー #5c6068）
- 選択された月と前年同月を結ぶ点線（薄いグレー #989ca3）
- Vizの見た目とツールヒントを極力一致させる。
Hint (クリックして展開)
- もし点線がつながらない場合、以下が役立つかもしれません。
NULL値の書式設定
Advanced
Basic要件では前月比および前年同月比の点線の色を固定しました。
ただし、色などの視覚的要素を使用して、それぞれの正負が直感的に分かる方が良いですよね。
ということで、正負に応じた色付けをしましょう。
(クリックしてTableau Publicに移動)
- Basic要件に加え、前月比と前年同月比の値と点線が、その正負に応じて色が変わるようにする。
- 前月比が0以上の場合：濃い青 #0e6ece
- 前月比が0未満の場合：濃い赤 #f4284e
- 前月比が0以上の場合：薄い青 #68ceee
- 前月比が0未満の場合：薄い赤 #f56580
- （任意）FIXEDなどのLOD計算を使わないこと。
- 表計算だけで作成できますが、思いつかない場合はLOD計算でも大丈夫です。チャレンジ後にご興味あれば解答ワークブックを確認ください。
データセット
Sample Super Store 2023.1を使用する。
データはこちらから
参考/インスピレーション
提出について
- こちらから解答を提出ください。
- Tableau Publicへのパブリッシュ時には #TableauChallenge を付けて投稿ください。
- Xにハッシュタグ#TableauChallengeで回答を投稿ください。
Tableau Challenge 